金利の種類:4.変動金利型の特徴
変動金利型
変動金利型の住宅ローンとは借入期間中、半年毎に金利が見直されるものをいう。変動金利型の仕組み
変動金利型住宅ローンは、主に期間1年未満の短期プライムレートに金利が連動するタイプが多いが、LIBORなど市場金利に連動する商品を出している金融機関もある。一部の金融機関で取り扱っている「上限金利付き」タイプの商品は上限の金利が決められているために、それ以上金利が上昇するリスクはないが、その分、通常の変動金利型の住宅ローンに比べて金利が高めに設定されている。変動金利型の返済規定
変動金利型の住宅ローンは、半年毎に金利が見直されるために、適応金利が変わっても返済額が急激に増加しないように、返済額については5年ごとに見直され、その変動幅は従前の返済額の1.25倍までとしていることが多い。変動金利型の返済リスク
急激な金利上昇リスク
変動金利型住宅ローンの元利均等返済では、毎回の返済額の内訳は元金返済にあてられる部分と利息返済にあてられる部分に分けられているが、半年ごとの金利変更によってその割合は変わることになる。返済額の見直しは5年ごとに行われるのが一般的であるので、金利が変更されても返済額が変わらないということから、金利が上昇すると返済額に占める利息にあてられる部分の割合が上昇して、元金がなかなか減らずに利息ばかり支払う事態が起こりかねない。
また、一定以上に金利が急上昇した場合には、利息額が毎回の返済額を超えてしまう場合が起こり、このような場合には「未払利息」が発生する。
未払利息
「未払利息」は、毎回の利息額が毎回の返済額を超える場合の超過部分の利息をいう。従いまして「未払利息」は変動金利型住宅ローンの元利均等返済でのみ発生し、元金均等返済を選択した場合には発生しない。この「未払利息」は、発生時に引き落としが行われなかったといっても支払いが免除されるものではなく、後日、何らかの方法で清算しなければならい。また「未払利息」が発生し続けている返済期間は毎回の返済額から元金返済への充当が行われていなということであり、返済計画に大きな支障を及ぼしかねないことにも注意が必要である。